社内報とは、企業が社員に向けて経営理念や会社の情報、社内の出来事などを発信するための情報媒体です。近年は、リモートワークが普及している企業や複数の拠点を持つ企業の増加にともない、組織の一体感を高める手段として、社内報を活用するケースも少なくありません。
ただ、社内報は発行するだけでは期待した効果を得にくく、目的設計や運用体制の整備が欠かせません。また、昨今では、社内報専用のツールも登場しており、運用にあたっての選択肢が広がっている点も考慮する必要があります。
本記事では、社内報について、目的・役割から作り方、おすすめの連絡ツール、実際に使えるネタまでを解説します。
社内報とは、社内の情報や取組みを社員に伝えるためのもの
社内報は、企業が経営理念や会社の情報、社内の出来事などを社員に伝えるための情報媒体です。会社と社員、あるいは社員同士のコミュニケーションを促進する役割を担っています。
掲載する内容は企業によって異なりますが、経営方針や目標、現在の取組み、部署や社員の自己紹介などが一般的です。とくに、普段接点のない部署や社員の情報を共有する手段として活用されるケースが多く見られます。
このような点から、社内報は単なる情報発信ツールではなく、組織の一体感を高めるコミュニケーション施策として位置づけられています。
【重要】社内報のおもな目的・役割
社内報の発行目的は、企業によってさまざまです。経営理念を全社員に浸透させたい企業もあれば、部門間の情報共有を強化したい企業もあります。
このような点から、社内報が果たす役割を正しく理解しておくと、自社に適した運用方針を定めやすくなるでしょう。
ここでは、社内報のおもな目的・役割について、以下7点を解説します。
①経営理念・企業方針を社員に伝える
昨今ではリモートワークの普及により、社員同士が直接的に社内の情報を得る機会が減少しています。その影響で、経営理念や企業方針を正確に理解している社員は限られる状況です。
こうした背景から、社内報は全社員に向けて情報を発信できる有効な手段として注目されています。経営層が自らの言葉でビジョンや戦略、方針を伝えることで、組織全体の方向性を社員に明確に示すことが可能です。
②自社の状況を説明する
昨今では、自社の業績や重点施策について、社員が正確に把握できていない企業も少なくありません。
社内報は、業績状況や経営戦略、行動指針などを社員に発信できる仕組みとして活用されています。全社の数値目標や部門ごとの進捗状況を共有することで、社員一人ひとりが自分の業務と組織全体とのつながりを意識しやすくなる効果が期待できます。
③社内の情報共有を促進する
昨今では、組織の規模拡大やリモートワークの普及により、部門間での情報の行き来が減少し、部署を越えた連携や活動内容の把握が難しくなっている企業も増えています。
このような課題に対し、社内報は、普段接点のない他部署の活動内容や成果を共有する手段としても活用が可能です。各部門の業務内容やプロジェクトの進行状況を掲載することで、社員が組織全体の動きを把握しやすくなります。
④社内のコミュニケーションの活性化を目指す
社内イベントや部活動の取組みは、社員同士の交流を深めるうえで重要な機会です。
しかし、業務が忙しかったり部門が異なったりすると、参加していない社員には活動の様子が伝わらないケースもあります。
こうした課題に対し、社内報でイベントや部活動の様子を発信すれば、直接参加できなかった社員にも活動の雰囲気や取組みが伝わります。社内報をきっかけに話題が広がることで、部門を越えた会話や交流の機会が生まれやすくなるでしょう。
⑤社員のモチベーションアップにつなげる
従来は、社員の頑張りや成果が目に見えにくく、十分に評価・共有されないケースも多くありました。
しかし、社内報で社員の活躍や貢献を取り上げて表彰すれば、評価や成績が目に見え、本人のモチベーション向上につながります。成功事例や優れた取組みを共有することで、組織内に前向きな空気を生み出す可能性が高まります。
⑥経営陣に社員の声を届ける
現場と経営層の間に情報の断絶があると、社員の声が届かず、組織全体の意思疎通にズレが生じるケースがあります。
こうした課題に対し、社内報は現場の声を経営層に届ける手段としても有効です。たとえば、社内報に業務の改善案の募集企画を掲載して、寄せられた意見を共有することで、経営層が現場の実態を把握しやすくなります。
⑦外部に公開して、会社のイメージアップにつなげる
近年では、企業の透明性や信頼性が重視されるようになり、社内情報を社員の家族や求職者などの社外関係者にも適切に発信する必要性が高まっています。
こうした課題に対して、社内報は社員以外にも向けた情報発信ツールとして活用することが可能です。
たとえば、社員の家族が社内報を読むことで、職場への理解や応援の意識が高まりやすくなります。また、社内報を外部に公開することで、企業文化や働き方を可視化でき、求職者の企業理解にもつながります。
社内報を発行する3つの方法
社内報の発行方法には、「専用ツールを利用する」や「社内サイトに掲載する」、「紙で配布する」の3つがあります。
どの方法を選ぶかによって、情報の伝わりやすさや運用負荷、社員の閲覧率は大きく変わるため、それぞれの特徴を理解したうえで、自社の規模や働き方に合った発行方法を選ぶことが重要です。
ここでは、社内報を発行する3つの方法について解説します。
①専用ツールを利用する
近年は、社内報の作成や配信、閲覧状況の確認などをまとめて管理できる専用ツールが提供されています。
こうしたツールを利用することで、記事の配信から閲覧状況の把握までを一元的に管理でき、社内報の運用を効率化しやすくなります。また、通知機能を活用すれば、社員が社内報が配信されたことを把握でき、未読が発生しにくい仕組みを整えることも可能です。
社内報の運用負担を抑えつつ、情報共有の質を高めたい場合には、このような専用ツールの導入が有効な選択肢の1つといえるでしょう。
②社内サイトに掲載する
社内報を社内ポータルやイントラネットに掲載する方法もあります。この方法は、情報を蓄積しやすいため、制度案内や経営メッセージなどを保管・共有したい場合に適しています。
一方で、社員が自らアクセスしなければ内容を確認できないため、更新に気づかれにくい点は否定できません。そのため、社内報を掲載後に、社員に閲覧を促す工夫が必要です。
このような点を踏まえて、この方法は社内報を情報のアーカイブとして利用する場合に適している方法といえます。
③紙で配布する
紙の社内報は手に取って読めるため、デジタルツールの利用が苦手な社員にも情報を届けやすい方法です。特集記事や写真を使った企画など、読み物としての訴求力が高い点もメリットといえます。
ただし、印刷や配布にかかるコスト、発行後の修正のしにくさなどの課題があるため、発行頻度や内容の見極めが重要です。
こうした特性を踏まえると、紙の社内報は、読みやすさや閲覧のしやすさを重視したい場合や、デジタル環境の整備が十分でない現場を抱える企業に適した方法といえるでしょう。
【厳選】社内報におすすめの連絡ツール5選!
社内報の配信や周知に使える連絡ツールには、チャット型・掲示板型・通知特化型など、さまざまな種類があります。ツールごとに特徴が異なるため、自社の目的に合ったツールを選定することが大切です。
上記を踏まえて、もし自社に適した社内報ツールを検討しているのであれば、本記事で紹介する5つを参考にしてみてください。
ここでは、社内報におすすめの連絡ツールを5つ紹介します。
①ビヨンド通知

出典:ビヨンド通知
ビヨンド通知は、社員向けに社内報をアプリ・メールで一斉配信し、開封・既読の確認やリマインドまでおこなえる通知サービスです。
このサービスでは、配信後に「誰が既読か」や「誰が未読か」を把握できる機能が実装されており、情報の到達状況を可視化しやすい点が強みといえます。また、予約配信やテンプレート保存機能もあるため、定期発行の運用負荷を軽減できます。
なお、2027年3月31日までは基本料が無料になるキャンペーンを開催しています。長期間お得な金額でサービスを試せるため、自社に合っているかをゆっくり判断できるでしょう。
このことから、ビヨンド通知は、社内報が読まれているか分析したい企業や、確実に情報を届けたい企業におすすめのサービスです。
| サービス名 | ビヨンド通知 |
| プラン | ライトプラン(100人程度の登録) ベーシックプラン(1,000人程度の登録) |
| 料金(税込) | ライトプラン:月額500円 ベーシックプラン:月額3,000円 |
| おもな機能 | 配信側お知らせ作成、配信配信予約テンプレート保存開封・既読確認重要フラグ受信側受信方法の選択お知らせのピン止めお知らせ検索 |
| 運営元 | BPS株式会社 |
②ザ社内報

出典:ザ社内報
ザ社内報はWebサイトの構築で実績が豊富なサイトシステムを使って、簡単に情報の配信ができる社内報サービスです。
このサービスでは、システムを利用するうえで専門的な知識が不要で、簡単に社内報を配信することが可能です。また、動画埋め込み機能も備えているため、文章や写真だけでなく、動画も活用した社内報を作成できます。
このような点から、ザ社内報は文章・写真に加えて、動画コンテンツも活用した社内報を配信したい企業に向いているサービスといえます。
| サービス名 | ザ社内報 |
| プラン | お問い合わせ |
| 料金(税込) | お問い合わせ |
| おもな機能 | ・コメント機能・反響分析・プッシュ通知・ジャンル分け・タグ付け |
| 運営元 | 株式会社ベクトル |
③TUNAG

出典:TUNAG
TUNAGは、社内報の受信やタスク管理、チャットなどの機能をスマートフォン1つで利用できる利便性の高い社内報ツールです。
このサービスでは基本的な配信機能以外にも、コメント機能やスタンプ機能を備えており、社内報を通じて社員同士のやり取りが生まれやすい設計になっています。また、社員プロフィールを設定できることから、普段は交流が少ない社員同士も、お互いの理解を深められます。
このような点から、TUNAGは社内報を通じて社員のコミュニケーションを活性化させたい企業におすすめのサービスです。
| サービス名 | TUNAG |
| プラン | お問い合わせ |
| 料金(税込) | お問い合わせ |
| おもな機能 | ・スタンプ・社員プロフィール・タスク依頼・サンクスカード・社内カレンダー |
| 運営元 | 株式会社スタメン |
④THANKS GIFT

出典:THANKS GIFT
THANKS GIFTは多言語機能をはじめとした社内のコミュニケーションを活性化させる機能が豊富な社内報ツールです。
このサービスでは翻訳機能を搭載しているため、外国籍の社員が多い企業でも言語の壁を越えて情報共有ができます。また、サンクスカードやアンケートといった機能も備えており、社員同士の感謝の可視化や意見収集にも活用可能です。
上記を踏まえて、国籍に関係なく社員のコミュニケーションを推進したい企業にとってTHANKS GIFTは選択肢として検討したいサービスといえます。
| サービス名 | THANKS GIFT |
| プラン | お問い合わせ |
| 料金(税込) | お問い合わせ |
| おもな機能 | ・チャット・サンクスカード・社内通貨・景品交換・組織サーベイ |
| 運営元 | 株式会社Take Action |
⑤ourly

出典:ourly
ourlyは、社内報のコンサルティングを受けながら、運用できる点で人気を博している社内報ツールです。
このサービスでは実際のデータをもとに、プロのサポートを受けられるため、社内報の導入から運用までを確実に進められます。また、リアクションやタグ付けなどの社員交流を促進する機能も用意されています。
このような点から、ourlyはサポートを受けながら社内報を導入・運用したい企業におすすめのサービスといえるでしょう。
| サービス名 | ourly |
| プラン | お問い合わせ |
| 料金(税込) | お問い合わせ |
| おもな機能 | ・社内報コンサルティング・リアクション機能・タグ付け・動画埋め込み・プッシュ通知 |
| 運営元 | ourly株式会社 |
【ステップ別】社内報を作る際の流れ
社内報を作成する際は、行き当たりばったりで進めるのではなく、計画的に進めることが重要です。そのため、もし不明な点があれば、導入したいサービスの運用担当者に相談してみるのも良いでしょう。
このような点を踏まえて、効果的な社内報運用をおこなうために、事前にどのような手順が必要なのかを把握し、一つひとつの手順を丁寧におこなってください。
ここでは、社内報を作る際の流れについて、以下5つのステップを解説します。
①社内報を発行する目的を整理する
社内報を発行する際は、事前に目的を明確にしておくことが大切です。経営方針の周知や社内コミュニケーションの促進など、目的によって扱うテーマや構成の考え方は異なります。
もし、目的が整理されないまま制作を進めると、発行の度に掲載内容がブレてしまい、何を伝えたいのかがわかりにくくなるおそれがあります。
そのため、発行前の段階で、目的や期待している効果を関係者間ですり合わせておくことで、スムーズでかつ確実な社内報運営を構築できるでしょう。
②配信スケジュールを決める
社内報の目的が整理できれば、次に配信スケジュールを決めます。
配信スケジュールを設定しておくことで、社内報の運営に必要な作業を計画的に進めやすくなります。担当者は計画に沿って対応ができるようになるため、無駄な作業をする必要がありません。
社内報の計画的な運営には、配信スケジュールの策定が必要不可欠であるため、必ず策定するようにしてください。
③企画を選定する
次に、社員インタビューや部署の仕事内容、成功事例の共有など、目的に沿った企画を設定しましょう。
企画を考える際は、発信側の都合だけでなく、読者である社員が興味をもちやすい内容かどうかを意識する必要があります。
一方的な情報発信に偏らないよう、社員の関心やニーズを踏まえて企画を設計することが、社内報を継続的に読まれる媒体にするポイントです。
④コンテンツを作成する
社内報の計画が策定できれば、続いて、配信するコンテンツの原稿作成やデザインなどの制作が必要です。
制作する際には、読みやすい文章構成や、視覚的に理解しやすいレイアウトを意識することが重要です。文章構成・レイアウトの出来栄えによって、コンテンツがしっかりと読まれるかの結果が異なるためです。
このような点を踏まえて、コンテンツの制作は一つひとつ丁寧におこなうようにしましょう。
⑤社内報を配信する
コンテンツが完成したら、選定した媒体を通じて社内報を配信します。専用ツールや社内サイト、紙媒体など、運用方法に応じた形で社員へ届けましょう。
あわせて、通知機能や社内連絡を活用し、社内報を配信したことを伝えることで、社員に閲覧を促せます。
なお、配信後はツールの分析機能で閲覧状況や反応を把握することも大切です。このようなデータをもとに、次回以降の改善につなげることで、社内報を継続的に活用しやすくなります。
社内報で使えるおすすめのネタ
社内報で取り挙げる内容は、社員の興味を惹ける内容か、どのような効果が期待できるかなどから考えるのがコツです。
自社が社内報を発行する目的や読者層に合わせて内容をアレンジし、社員が興味を惹くコンテンツづくりを意識しながら運営しましょう。
ここでは、社内報で使えるおすすめのネタについて、以下5点を解説します。
①トップメッセージ・経営情報
トップメッセージや役員インタビュー、経営方針の解説、新規事業・サービスの案内、業績ハイライトの共有などは、社内報の定番コンテンツです。
経営陣の考えや会社の方向性を社員に伝えることで、経営方針や戦略への理解促進に役立ちます。また、経営層の意図や判断理由を発信することで、社員との距離感を縮める効果も期待できます。
②社員インタビュー
社員インタビューで経営陣や他部署のメンバーを取り挙げることで、組織全体のつながりを強化できます。新入社員が入社するタイミングで自己紹介記事を掲載すれば、顔や役割を知るきっかけにもなるでしょう。
社内報を通じて、社員一人ひとりの人物像や業務内容が伝わることで、部署を超えた理解が進み、社内のコミュニケーション促進にもつながります。
③部署・プロジェクトの仕事内容
普段接点のない他部署の取組みを紹介する記事は、組織全体への理解を深めるうえで役立ちます。具体的には、新設部署のミッション紹介や注目部署へのインタビュー、異部署メンバーによる座談会などが代表的な例です。
こうした情報発信を通じて、部門・チーム間の役割や強みが全体に共有され、社内全体で連携した動きをつくりやすくなります。
④社内イベントのレポート
社内で開催されたイベントや行事の様子を紹介する記事は、社内報で定番のコンテンツとして利用されています。たとえば、研修や社員総会、表彰式、社員旅行、懇親会などが代表的なテーマとして挙げられるでしょう。
イベントのレポートは写真や動画をあわせて掲載することで、参加できなかった社員にも当日の雰囲気が伝わりやすくなることから、社内の一体感を醸成するきっかけにもなります。
⑤福利厚生・制度の案内
福利厚生や制度の存在は知っていても、利用条件や申請方法まで把握できていない社員は少なくありません。
このような状況において、社内報で福利厚生や制度を取り挙げれば、従業員に制度内容をわかりやすく周知できます。制度への理解が深まり、結果として福利厚生の利用促進につながります。
【まとめ】社内報は組織をつなぐ重要な存在
本記事では、社内報について、目的・役割から作り方、おすすめの連絡ツール、実際に使えるネタまでを解説しました。
社内報は、経営理念の浸透や情報共有、コミュニケーション活性化など、さまざまな目的で活用できる社内向け情報媒体です。専用ツール・社内サイト・紙と複数の選択肢が存在しており、自社の規模や社員の状況、働き方に合わせて選べます。
ただ、社内報は発行するだけでは効果を発揮しにくいため、目的を明確にしたうえで、継続的に改善していく姿勢が欠かせません。
社内報の導入や運用改善を検討している場合は、本記事で取り挙げた連絡ツールの活用を検討してみてください。
なお、「ビヨンド通知」では、社内報の配信から開封・既読確認まで一元管理が可能です。社内報が「読まれているか」を可視化したい企業は、ぜひ導入を検討してください。



