自治会DXとは、デジタルツールを活用して自治会運営の効率化や、自治会の活性化を図る取組みのことです。少子高齢化や役員の担い手不足が進むなかで、自治会の運営を効率的に進める手段として注目されています。
ただ、「DX」と聞くと専門知識が必要なイメージを持つ方も多く、何から始めれば良いかわからないケースも少なくありません。
このようなことから、まず「自治会DXとはどのような取組みなのか」を知っておく必要があります。また、自身の自治会に取り入れるためには、実際の事例やサービスを把握し、地域特性を踏まえた判断が必要です。
本記事では、自治会DXについて、何をすれば良いのかやメリット、実際の事例やおすすめサービスもあわせて解説します。
「自治会DX」とは、デジタルツールを使って運営を効率化する取組み
自治会DXとは、自治会・町内会の活動にデジタル技術を取り入れて、情報共有や業務運営を効率化する取組みのことです。
そもそも、DXとは「デジタル・トランスフォーメーション」の略称であり、デジタル技術を活用して人々の生活をより良い方向に変化させる概念です(※)。
従来の自治会運営では、紙の回覧板や対面での会議、現金による会費徴収といったアナログな手法が主流でした。これらの業務は時間と手間がかかるうえ、役員の高齢化や共働き世帯の増加により、運営の継続が難しくなっている自治会も増えています。
このような背景もあり、自治会DXは上記の課題を解消するための取組みとして注目されるようになりました。
(※)参考:総務省「自治体DXの推進」
自治会DXに取り組んだ際の5つのメリットとは?
自治会DXのもっとも大きなメリットは、スムーズな自治会運営を実現できる点です。デジタルツールの導入により、情報共有の迅速化や業務の効率化が可能になり、役員だけでなく住民全体の利便性が向上します。
ただ、自治会DXに取り組んだ際のメリットはほかにも存在します。
これから自治会DXに取り組もうと検討しているのであれば、どのようなメリットがあるのかを把握しておくことが大切です。
ここでは、自治会DXに取り組んだ際のメリットについて、以下5点を解説します。
①スムーズな自治会運営がおこなえる
デジタルツールを導入すると、自治会運営に必要な業務を効率よく進められます。
紙の回覧板を例に挙げると、全世帯に情報が届くまで数日〜1週間程度かかることもめずらしくありませんでした。しかし、回覧板のデジタルツールを使えば、情報を即座に全員へ届けられるため、緊急時の連絡や行事の案内もスムーズに実施できます。
このように、デジタルツールを1つ取り入れるだけでも、従来と比べても大幅にスムーズな自治会運営が実現できます。
②担当者の負担を減らせる
自治会の運営業務には、回覧板の作成・配布、会費の徴収、名簿の管理、会議の準備など多岐にわたる作業が含まれます。これらを少人数の役員で担っているケースが多く、特定の人に負担が集中しがちです。
しかし、デジタルツールを活用すれば、回覧板の一斉配信や会費のキャッシュレス決済、名簿のデータ管理など、自治会で必要な多くの業務を効率化できます。
結果として、1人あたりの作業時間を大幅に削減でき、役員のなり手不足の解消にもつながるでしょう。
③コストカットができる
たとえば、紙の回覧板やお知らせを作成する場合、印刷費や用紙代が継続的に発生します。
しかし、デジタルツールの活用によって、紙に関する資料や文書の作成が不要となるため、コストを大幅に削減できます。
この浮いた予算や時間は、住民たちへ還元するためのイベントやツールの導入に利用できるため、この点だけでもDXに取り組む意義は大きいといえるでしょう。
④多様化するニーズに応えられる
昨今のデジタル化にともなって、住民のライフスタイルが多様化しており、それぞれの住民が持つニーズが変わりつつあります。たとえば、共働き世帯や単身世帯の増加にともない、日中に自宅を空けている方や、対面での交流を好まない方も増えています。
しかし、オンラインでの情報発信やビデオ会議を取り入れれば、時間や場所を問わず自治会活動に参加できる環境を整えることが可能です。
若い世代や働く世代にとって参加しやすい仕組みが構築でき、自治会への加入促進や退会防止にも効果が期待できるでしょう。
⑤コミュニケーションがスムーズになる
従来は、住民とコミュニケーションを図るためには対面でおこなう必要がありました。
しかし、自治会DXによってチャットツールやSNSを導入すれば、住民とのちょっとした連絡や相談がリアルタイムでおこなうことが可能です。電話や訪問と違い、相手の都合を気にせずメッセージを送れるため、気軽にやり取りできるメリットがあります。
このように、自治会内でのコミュニケーションがスムーズにおこなえるようになるため、住民たちと連携した自治会運営が実現できます。
自治会DXの実際の事例とは?
自治会DXのイメージをもつためには、ほかの自治会での成功事例に注目することが有効です。自身の自治会と似たような課題を抱えている事例があれば、どのように取り組めば良いのかのヒントになります。
ここでは、自治会DXの実際の事例について、以下3点を解説します。
東京都練馬区:Zoomを活用した会議運営
東京都練馬区では、複数の自治会・町内会がZoomを活用したオンライン会議を導入しています。
導入の背景には、コロナ禍による感染予防対策があります。とくに、対面での会議は新型コロナウイルスの感染原因となりやすく、自治会全体で感染者を出さないための取組みが求められていました。
このようななか、ビデオ会議ツールのZoomを導入したことで、会議運営をすべてオンラインでおこなえるため、対面での会議が不要となりました。また、遠方で会議に出席できなかった会員が参加できるようになったため、参加率の向上にもつながっています。
東京都練馬区の事例は、会議の参加率を懸念している自治会にとって参考になる取組みといえそうです。
静岡県沼津市:LINEグループを使用したコミュニケーション
静岡県沼津市では、自治会の情報共有手段としてLINEグループを活用する取組みがおこなわれています。
従来の連絡方法では、電話連絡や対面での伝達が主流であるため、情報が全員に行き渡るまでに時間がかかっていました。
LINEのグループ機能を導入したことで、役員間の情報共有がリアルタイムでおこなえるようになりました。また、LINEの機能によって、誰が情報を確認したかのリアクションも求められるため、連絡の伝達漏れの防止にも役立っています。
LINEは多くの役員・住民が利用するツールであるため、自治会内のスムーズなコミュニケーションを図る場合には最適なツールといえます。
東京都新宿区:回覧板のデジタル・電子化
東京都新宿区では、電子回覧板アプリ「結ネット」を活用した実証実験を複数地区で実施しています。
導入のきっかけは、コロナ禍と2021年に発生したガス供給停止事故でした。復旧時期や支援策に関する情報を迅速に届ける手段が求められ、既存の情報伝達手段を補完するツールとして電子回覧板の検討が始まりました。
電子回覧板アプリでは、スマートフォンやタブレットを通じて情報をリアルタイムに共有できます。平時はお知らせの配信ツールとして、災害時は安否確認ツールとして機能する点が評価され、参加地区を順次拡大しています。
この事例は従来の回覧板の課題を解消するだけでなく、住民とのコミュニケーションを図れるようになった点で自治会DXの参考にすべき事例といえるでしょう。
参考:新宿区地域振興部榎町特別出張所「令和4年度 榎町地区 電子回覧板アプリ実証実験報告書」
自治会DXは何をすれば良いのか?施策例とは?
自治会DXといっても、デジタル技術でできることは幅広いため、何から手をつけるべきか迷う自治会も少なくありません。
基本的には、自治会が抱える課題を解消できることから着手すると、効果を実感しやすくなります。そのため、「DXによって効果が得られれば、次の施策を実行する」という段階的な運用がおすすめです。
ここでは、自治会DXの施策例について、以下4点を解説します。
①チャットツール
自治会内のコミュニケーションには、LINEやSlackなどのチャットツールの利用がおすすめです。
チャットツールを導入すると、電話や訪問に頼らずテキストベースで簡単にコミュニケーションが図れるようになります。また、相手の都合を気にせずメッセージを送信でき、過去のメッセージも検索可能なため、自治会内での議事録の役割も担っています。
このようなメリットから、とくに自治会の役員間でのコミュニケーションをスムーズにしたい場合におすすめのツールといえるでしょう。
②ビデオ会議ツール
ZoomやGoogle Meetなどのビデオ会議ツールを利用すれば、場所を問わずオンライン上で会議を実施できます。
自治会運営において、移動時間の削減や日程調整の柔軟化が可能となり、役員の参加率の向上が期待できます。
とくに、仕事や育児で忙しい世代や、移動が困難な高齢者にとって、オンライン会議は参加のハードルを下げるきっかけになるでしょう。
③ポータルサイト
自治会専用のホームページやブログなどのポータルサイトを開設すれば、活動内容やお知らせ、イベント情報などを一元的に住民たちに発信できます。
住民は好きなタイミングで情報を確認でき、紙の掲示物だけでは届きにくかった層にも情報を届けられるでしょう。
また、住民たちへの情報発信だけでなく、自治会の魅力を対外的にアピールする手段としても有効です。
④回覧板アプリ・ツール
従来の紙の回覧板は、すべての世帯への情報共有までに時間がかかったり、回覧板を準備・管理するために手間がかかったりなどの多くの課題があります。
昨今では、回覧板をデジタル化できるアプリ・ツールが提供されており、このようなツールを活用すれば、住民たちへの連絡・お知らせを一斉配信でき、全世帯にすぐに情報を届けられるようになります。
また、開封・既読状況の確認や、リマインド、テンプレートの作成などのサービスごとに搭載された機能を利用することで、より効果的な回覧板運営が実現できるでしょう。
【おすすめ】はじめての自治会DXにおすすめのデジタルツール・サービス5選
デジタルツール・サービスはさまざまな問題を解消してくれる便利なものであるものの、世の中には数多くのものが提供されています。そのため、自治会DXを検討しているうえで「どれを選べば良いかわからない」と悩む声は多いです。
このような点を踏まえて、デジタルツール・サービスを検討しているのであれば、まずは自治会の規模や課題を精査することが大切です。その精査した内容をもとに、自身の自治会にあったデジタルツール・サービスを選びましょう。
最後に、はじめての自治会DXにおすすめのデジタルツール・サービスを5つ解説します。
①LINE

出典:LINE
LINEは、個人間のコミュニケーションに広く普及しているメッセージアプリです。
このLINEにはグループ機能が備わっており、自治会内の役員間でのやり取りや、住民たちへの連絡などに活用できます。メッセージ機能はテキストの送信だけでなく、画像や動画、PDFファイルの送受信もでき、多様な形式での情報伝達に適しています。
導入するためのハードルも低いため、LINEは「とりあえず自治会DXを始めてみたい」といった自治会に向いているでしょう。
| サービス名 | LINE |
| 料金(税込) | 無料 (アプリ内の課金あり) |
| おもな機能 | ・トーク ・音声通話・ビデオ通話 ・スタンプ ・オープンチャット |
②Zoom

出典:Zoom
Zoomは、ビデオ会議やオンラインミーティングに特化しているデジタルツールです。
Zoomはパソコンやスマートフォンから簡単に会議が実施でき、画面共有や録画機能も備えています。無料プランは最大100人まで参加可能で、40分までの会議であれば費用をかけずに利用することも可能です。
サポート体制も整っていることから、デジタルツールに慣れていない役員や住民がいても安心して利用できます。
| サービス名 | Zoom |
| 料金(税抜) | ベーシック:無料 プロ:月額2,549円 ビジネス:月額3,299円 (年額プランあり) |
| おもな機能 | ・ビデオ会議 ・レコーディング ・チャット ・ホワイトボード ・議事録の作成・管理 |
③LINE公式アカウント

出典:LINE公式アカウント
LINE公式アカウントは、住民たちに向けて一斉に情報を配信するためのサービスです。
通常のLINEグループとは異なり、LINE公式アカウントの登録者に向けて一方向で情報を発信できます。友だち登録した住民に対して、お知らせやイベント情報を定期的に届けられるため、電子回覧板として活用している自治会も増えています。
LINE公式アカウントは無料プランで月200通までのメッセージ配信が可能であるため、小規模な自治会であれば段階的に運用が可能です。
| サービス名 | LINE公式アカウント |
| 料金(税込) | コミュニケーションプラン:無料 ライトプラン:月額5,500円 スタンダードプラン:月額16,500円 |
| おもな機能 | ・LINEでのメッセージ配信 ・データの抽出・分析 ・クーポン ・リッチメニュー ・ビジネスプロフィール |
④ビヨンド通知

出典:ビヨンド通知
ビヨンド通知は、お知らせ・連絡の配信と管理に特化したDXツールです。
このサービスは、自治体・自治会や学校、企業などの多様な組織に適した設計で、お知らせや連絡などの配信をデジタルで確実に届ける機能が備わっています。また、導入コストも抑えられており、予算が限られている場合でも利用できる点はうれしいポイントです。
加えて、今なら2027年3月31日まで基本料金が無料で利用できるキャンペーンも実施されており、活用すれば実験的な運用も可能です。
このような点を踏まえ、中〜大規模な自治会での連絡や、回覧板運用などに適しているツールが「ビヨンド通知」といえそうです。
| サービス名 | ビヨンド通知 |
| 料金(税込) | ライトプラン:月額500円 ベーシックプラン:月額3,000円 |
| おもな機能 | 配信側 ・お知らせ作成、配信 ・配信予約 ・テンプレート保存 ・開封・既読確認 ・重要フラグ 受信側 ・受信方法の選択 ・お知らせのピン止め ・お知らせ検索 |
\今年度中は無料!お気軽に/
⑤デジタル回覧板

出典:デジタル回覧板
デジタル回覧板は、自治会の情報共有に特化した専用アプリ・サービスです。
このサービスでは配信の手間が「配布物を撮影して、配信設定をする」だけであるため、回覧板を運用する担当者の業務負担を大幅に軽減できます。また、自治会ごとに必要な機能を追加でカスタマイズできることから、住民のニーズに応えられる運用も実現可能です。
このような点から、デジタル回覧板は地域特性も反映した回覧板ツールを導入したい自治会に向いています。
| サービス名 | デジタル回覧板 |
| 料金(税込) | 問い合わせ |
| おもな機能 | ・配信・配信権限の管理 ・電子ブック閲覧 ・アンケート ・緊急連絡先登録 ・避難場所登録(カスタマイズが可能) |
【まとめ】自治会DXに取り組んで、地域を盛り上げよう!
本記事では、自治会DXについて、何をすれば良いのかやメリット、実際の事例やおすすめサービスもあわせて解説しました。
自治会DXは、デジタルツールを活用して運営の効率化や、地域全体で活性化を図る取組みです。役員の負担軽減やコスト削減、住民たちの多様なニーズへの対応など、多くのメリットが期待できます。
ただ、デジタルツールの導入には、住民や役員の理解と協力が欠かせません。また、どのような課題に対して、どのようなデジタルツールを導入するかといった点も精査する必要があります。
このような点を踏まえて、本記事で解説したような内容を参考にしてください。
自治会DXの第一歩は「ビヨンド通知」がおすすめ。
ビヨンド通知は、お知らせ・おたよりなどの連絡を、専用アプリ・メールで一斉に通知できる回覧板サービスです。
今なら、2027年3月31日まで無料で利用できるキャンペーンを実施しており、試験的な回覧板のデジタル化・電子化にも活用できます。
本契約以降も業界トップクラスで利用料金が安価であることから、長期的な運用を検討する自治体・町内会にぴったりです。
\今年度中は無料!お気軽に/









