従来の回覧板は、地域の情報共有だけでなく、自治会・町内会と住民たちをつなぐ大切なコミュニケーション手段でした。
しかし、インターネットの普及や価値観の多様化にともなって、回覧板は「いらない」と感じる人が少なくありません。SNSやYahoo!知恵袋を見ても、「回覧板はいらない」や「回覧板を廃止してほしい」といった声が見られ、回覧板自体の存在意義を問う問題へと発展しつつあります。
このような時代の流れを踏まえ、住民のために「本当に回覧板は必要なのか?」や「代替手段はないか?」といったことを考えなければなりません。
本記事では、回覧板は「いらない?」について、役割やいらない理由、デジタル化の重要性やおすすめのサービスもあわせて解説します。
【そもそも】回覧板の役割とは?
そもそも「回覧板」は、自治会・町内会が住民へお知らせや連絡を伝えるための情報共有手段です。ゴミ収集・資源回収のスケジュールや、地域イベントの実施、防災や防犯情報だけでなく、行政からの定期健診や予防接種などの重要情報も共有しています。
このように、従来の回覧板は、地域の情報を伝えるための重要な役割を担っています。
そのため、回覧板の存続・廃止の検討をする前に、そもそもの回覧板の役割を理解しておきましょう。
ここでは、回覧板の役割について、以下4点を解説します。
①地域の情報を共有する
回覧板の基本的な役割は、地域の生活情報を届ける点にあります。また、地域特有のルールを共有するためにも用いられています。
たとえば、ゴミ収集や資源回収のスケジュールは、日常生活に直結する大切な情報です。
②イベントの参加を促す
夏祭りや運動会、防災訓練や清掃活動など、地域単位での参加を募る際にも回覧板が用いられます。
回覧板によっては出欠確認を同時におこなうこともあり、イベントの参加を促すきっかけになっていました。
③防災や防犯意識を根付かせる
回覧板の情報のなかには、防災訓練や避難所の案内、また不審者などの緊急時に必要な情報も共有していました。定期的に災害や犯罪に関する情報を認知することによって、防災や防犯意識を根付かせる役割を担っています。
とくに、災害時には安否確認も兼ねているケースもあり、自治会・町内会が住民の安全を確認する方法として用いられていました。
④行政からの重要情報を連絡する
定期健診や予防接種、市議会・県議会の選挙などの行政からの案内は、住民たちにとって大切な情報です。
回覧板では、このような行政からの情報も掲載されており、住民たちに周知するための役割も担っています。
回覧板が「いらない」といわれる理由!住民が思っている5つのこと
インターネットの普及や価値観の多様化によって、従来の回覧板運営に対して不満を募らせる声が見られました。具体的には、「回す時間がない」や「コミュニケーションが取れていない」といったものが挙げられます。
ほかにもさまざまな要因によって、回覧板が「いらない」といわれているため、もし回覧板運営に悩んでいれば、住民がどのように思っているのかを理解してください。
ここでは、回覧板が「いらない」といわれる理由について、住民が思っている5つのことを解説します。
①回覧板を回す時間がない
共働きや単身世帯などが社会的にも増えており、回覧板を回しても不在が多いといった問題があります。また、平日は夜まで仕事をしている世帯も多く、帰宅してから回覧板を回すのが面倒と感じる人も少なくありません。
加えて、昨今ではリモートワークが普及しており、在宅で仕事をしている世帯も増えています。このような世帯に回覧板を回してしまうと、仕事を途中で中断させてしまいます。
このような要因が重なっていくと、回覧板自体が住民たちのストレスとなり、「いらない」といわれてしまうのです。
②地域内のコミュニケーションが取れていない
回覧板は本来、住民間の挨拶や交流のきっかけになるコミュニケーションツールとしての役割も担っていました。
しかし、インターネットやSNSが当然となった昨今において、対面でのコミュニケーションが軽薄になりつつあります。また、「近所付き合い」に抵抗感を覚える方も少なくありません。
このように、地域内のコミュニケーションの重要性が下がってしまい、「回覧板を回す」という行為自体に意味を持たないようになりました。
③デジタル技術が進歩している
デジタル技術の進歩によって、PCやスマートフォンが普及しました。これにともなって、誰でもインターネットやSNSを利用できるようになりました。
メールやLINE、専用アプリなどを利用すれば、一斉に情報を配信することが可能です。また、ツールによっては検索やピン止めなどの便利な機能も利用できるため、わざわざ「紙の回覧板を回して、確認する」といった工程自体をなくしてしまいます。
④情報漏えいのリスクがある
紙の回覧板では、ポストへの投函や、玄関にぶら下げて回覧するといった運用が少なくありませんでした。
ただ、このような運用では、回覧板そのものが紛失してしまったり、盗難にあってしまったりといった情報漏えいにつながってしまいます。また、「回覧板が回収されていない=不在」といった情報が客観的にもわかり、防犯上のリスクもあります。
⑤自治会・町内会運営が面倒に感じる
自治会・町内会の運営はさまざまな作業が必要となり、手間が必要であるものの仕事ではないことから、報酬をもらえるわけではありません。このようなことから、自治会・町内会運営が面倒と感じる方も多くいます。
また、地域によっては自治会・町内会の年代が高齢者ばかりのケースもあり、新しい取り組みを避ける傾向にあります。
場合によっては住民からの意見が反映されない運営をしている地域もあるため、自治会・町内会運営とセットで回覧板も「いらない」といわれてしまうのです。
【重要】回覧板の運用は、デジタル化・電子化がおすすめ!
回覧板のデジタル化・電子化は、従来の紙運用が抱える課題を解消する有効な方法です。
具体的には、スマートフォン・PCのアプリやWebツールを活用する方法であり、導入することで情報の一斉配信や、グループの一括管理、また緊急時の安否確認や会館予約などの機能が利用できるようになります。
紙の回覧板で抱えていた情報のスピード感や、事務的な手間・コストなどの課題を一気に解消することが可能です。また、受信側の操作も簡単であるため、利便性の点で回覧板運営を続けられるようになります。
上記の点も踏まえて、紙の回覧板に課題を感じていれば、デジタル化・電子化を検討してみてください。
\営業連絡なし!お気軽に/
回覧板のデジタル化・電子化を進めるための大切なポイント
回覧板のデジタル化・電子化を進めるにあたって、アプリ・ツールの導入だけでなく、継続的なフォローアップが欠かせません。また、自治会・町内会の賛同も欠かせず、回覧板運営を変えるための準備も必要です。
とくに、回覧板のデジタル化・電子化は導入に際してのハードルが高いという問題があります。このようなハードルを払拭するために、どのようなポイントをおさえて運用すれば良いのかを知っておかなければなりません。
ここでは、回覧板のデジタル化・電子化を進めるための大切なポイントについて、以下5点を解説します。
①自治会・町内会内の根回し
自治会・町内会の多くが自治会長や班長などの役員・会員の賛同によって運営を決定しています。
そのため、回覧板のデジタル化・電子化にあたっても、自治会長や班長などの役員・会員にその意義をしっかりと伝え、必要性を感じてもらうようにしておきましょう。
とくに、自治会・町内会において実質的な決裁権が存在している場合、その決裁権を持つ役員・会員の賛同を得ていれば、回覧板のデジタル化・電子化の話が進めやすくなります。
②高齢者の使いづらさの解消
基本的に、回覧板のデジタル化・電子化をおこなった場合、配信・受信のどちらもPCあるいはスマートフォンを使わなければなりません。
ただ、高齢者によっては使いこなせない場合もあります。
そのため、使いづらさを解消するためのツールにしたり、説明会・研修をおこなったりしましょう。また、いきなり完全にデジタル化するのではなく、一部のメンバーに対して紙の回覧板で対応するといった柔軟さも必要です。
③費用対効果の提示
回覧板のデジタル化・電子化が効果的であっても、その自治会・町内会での費用対効果を明示しなければ承認を得られない可能性があります。
そのため、具体的なシミュレーションをおこない、回覧板のデジタル化・電子化がもたらすメリットを可視化するようにしてください。
なお、単純なコストカットの資料だけでなく、業務効率化の観点から見た労働量や労働時間などの指標もあると、別の視点から説得できるようになります。
④長期的な計画の検討
たしかに、回覧板のデジタル化・電子化は全面的な移行が完了すれば高い効果が期待できます。
しかし、全面的な移行をいきなりおこなってしまうと、ツールに対する問い合わせが集中してしまったり、運用上のルールが曖昧であったりといった問題が生じてしまいます。
このようなことから、いきなり全面的に移行するのではなく、地域や対象者を絞って、段階的に移行していく運用がおすすめです。ルール策定も含めて、長期的に計画を練っておけば、数年単位で確実に回覧板のデジタル化・電子化が進められます。
⑤具体的なサービスの選定
回覧板のツールやアプリはさまざまな種類が提供されています。
そのため、回覧板のデジタル化・電子化にあたっては、どのようなサービスが地域にあっているかを踏まえた選定が必要です。基本的な配信や管理機能だけではなく、受信側の利便性や地域の特性を踏まえて必要な機能を考えなければなりません。
また、ツール・アプリは導入費用や使用料が必要になってしまうため、予算の兼ね合いも考慮しましょう。
「ビヨンド通知」のように一定期間無料で利用できるツールもあるため、試験的な運用で利用してみても良いかもしれません。
\営業連絡なし!お気軽に/
回覧板のデジタル化・電子化でおすすめのツール3選
回覧板のデジタル化・電子化で活用できるツールはさまざまな種類があります。
しかし、導入にあたって大切なポイントは、「回覧板運営でどのような機能が必要なのか?」と「どのようなサポート体制があるのか?」です。
事前に回覧板の運用計画を立てておけば、目的や規模、地域特性から地域にあったベストなサービスを選べるようになります。本記事で紹介する3つのサービスも参考にしてみてください。
ここでは、回覧板のデジタル化・電子化でおすすめのツールを解説します。
ビヨンド通知

出典:ビヨンド通知
ビヨンド通知は、回覧板のお知らせ・おたよりを、専用アプリやメールで一斉通知できるサービスです。
このサービスは配信の作成やグループメンバーの管理はもちろんのこと、開封・既読の状況確認や、リマインド、重要フラグの設定などの運営を手助けする機能が豊富に備わっています。また、受信側も任意で受信方法を選択でき、通知が漏れてしまうリスクを抑えられます。
今なら2027年3月31日まで基本料金が無料で利用できるため、回覧板のデジタル化・電子化を試験的に実施してみたい自治会・町内会におすすめです。
| サービス名 | ビヨンド通知 |
| プラン | ライトプラン(100人程度の登録) ベーシックプラン(1,000人程度の登録) |
| 料金(税込) | ライトプラン:月額500円 ベーシックプラン:月額3,000円 |
| おもな機能 | 配信側 ・お知らせ作成、配信 ・配信予約 ・テンプレート保存 ・開封・既読確認 ・重要フラグ 受信側 ・受信方法の選択 ・お知らせのピン止め ・お知らせ検索 |
| 運営元 | BPS株式会社 |
\営業連絡なし!お気軽に/
デジタル回覧板

出典:デジタル回覧板
デジタル回覧板は配布物を写真に撮ってデジタル化し、回覧板の準備や回す手間を削減できるDX推進支援ツールです。
このサービスは個人情報を必要としておらず、また利用にあたってのメールアドレスの登録が不要です。また、配布権限の階層管理や、自動振り分け、プッシュ通知、情報の一元管理などの運用に踏み込みやすい設計になっています。
デジタル回覧板は全国に数多くの導入実績があり、事例をもとにどのような運用をすべきかを検討することも可能です。
| サービス名 | デジタル回覧板 |
| プラン | 問い合わせ |
| 料金(税込) | 問い合わせ |
| おもな機能 | ・配信・配信権限の管理 ・電子ブック閲覧 ・アンケート ・緊急連絡先登録 ・避難場所登録(カスタマイズが可能) |
| 運営元 | 株式会社クレアンスメアード |
いちのいち

出典:いちのいち
いちのいちは、小田急電鉄が開発した町内会・自治会向けの情報共有・コミュニケーションツールです。
基本的な配信機能だけでなく、利用者数や投稿数、閲覧数などの細かい分析機能も利用できます。また、役員の議事録や消防団の取り組み、同好会の様子などを発信できるコミュニケーション機能も搭載されています。
自治会・町内会からの単方向の発信ではなく、住民たちを巻き込んだ双方向のコミュニケーションを図りたい場合におすすめのツールです。
| サービス名 | いちのいち |
| プラン | 自治体向けプラン 自治会・町内会向けプラン |
| 料金(税込) | 自治体向けプラン:問い合わせ 自治会・町内会向けプラン:月額22〜55円/世帯 |
| おもな機能 | ・役員チャット ・電子回覧板 ・アナリティクス ・会館予約 ・見守り機能 |
| 運営元 | 小田急電鉄株式会社 |
【まとめ】回覧板は「いらない」!住民の信頼を得るためにも、ツールの検討を!
本記事では、回覧板は「いらない?」について、役割やいらない理由、デジタル化の重要性やおすすめのサービスもあわせて解説しました。
回覧板が「いらない」といわれる中心は、情報価値より運用負担と時代の不適合にあります。
ただ、回覧板そのものの役割がなくなったわけでない点に注意が必要です。あくまでもデジタル化・電子化によって形を変えるだけであり、住民たちを巻き込んだ回覧板運営が求められます。
本記事で解説のように、回覧板運営におけるポイントを整理したうえで、「回覧板は本当に必要なのか?」や「デジタル化・電子化で対応できないか?」を検討するようにしてください。
\営業連絡なし!お気軽に/




