近年では、住民たちのライフスタイルの変化や価値観の多様化、またツールのデジタル化などの影響にともない、「回覧板の在り方」が問われるようになりました。具体的には、「回覧板は必要ないのでは?」や「回覧板をデジタル化しよう」といった声が相次いでいます
ただ、このような声だけを真に受けて、回覧板をなくしてしまうと、住民への情報伝達の仕組みが不十分になりかねません。
このようなことから、回覧板の運用を見直すだけでなく、その役割やリスク、代替手段などを検討しなければなりません。
本記事では、回覧板がない地域はあるのかについて、「いらない」といわれる理由やなかった際のリスク、デジタル化のおすすめサービスも交えて解説します。
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回覧板がない地域は存在する!
回覧板が存在しない、あるいはその使用が減少している地域は実際に存在します。具体的には、以下のような地域が回覧板の廃止、あるいはデジタル化の導入をおこなっています。
- 東京都武蔵野市
→自治体単位で回覧板を廃止 - 長野県茅野市
→デジタル回覧板を導入 - 愛知県豊川市
→デジタル回覧板を導入
このような背景には、住民のライフスタイルの変化や価値観の多様化、またデジタル化による情報伝達手段の変化が挙げられます。
今後も回覧板のない地域やデジタル化を進める地域は増加していくと考えられます。
回覧板が「いらない」といわれている5つの理由
従来の回覧板は、住民のライフスタイルの変化や価値観の多様化にともなって、「いらない」や「廃止してほしい」という声が増えつつあります。
ただ、このような声は、回覧板そのものに対してではなく、回覧板を取り巻く環境や文化などに対する声であるケースも少なくありません。
このようなことから、ただ「いらない」といった声を受け止めるのではなく、「どのような問題があるのか?」を知っておくようにしましょう。
ここでは、回覧板が「いらない」といわれている理由について、以下5点を解説します。
①「時代遅れ」に感じるため
インターネットやSNSの普及により、紙の回覧板による情報共有が「非効率」や「古臭い」と感じてしまう住民は少なくありません。とくに、若い世代や共働き世帯にとっては、スマートフォンやメールでの即時連絡が当然となっています。
このような点から、従来の回覧板は「時代遅れ」という印象が根強くあります。
②ストレスを感じるため
従来の紙の回覧板では、直接受け渡すことで情報を共有する仕組みとなっています。しかし、昨今では共働き世帯や一人暮らし世帯が増えており、直接受け渡すことが難しくなっています。
このような状況は、住民にとって大きなストレスの原因となっているといえるでしょう。
③不要な内容があるため
回覧板のなかには、出席する予定のないイベントや地域外の店舗の宣伝など、不要な情報も多くあります。また、必要な情報であったとしても、ほかの情報に埋もれてしまうリスクもあります。
このように、不要な情報が多い回覧板は、住民から敬遠されてしまいがちです。
④衛生面に不安があるため
新型コロナウイルスの感染拡大にともなって、不特定多数が触れる回覧板に対して「感染リスクがある」や「衛生的に不安」といった印象が強くなっています。
実際には、後の研究によって接触感染のリスクは高くないことが明らかになっています。しかし、衛生面を懸念して「回覧板がいらない」という住民は少なくありません。
⑤自治会・町内会の大きな負担となっているため
回覧板の管理や配布は、町内会・自治会役員にとって大きな負担です。たとえば、回覧内容の取りまとめや印刷、各班への配布、回覧が滞っている住民への催促などが大きな負担に なっています。
共働き世帯や一人暮らし世帯が増えている昨今で、このような負担は生活に影響する大きな負担として感じられています。
回覧板がない場合に考えられる4つのリスク
回覧板がなくなった場合、情報共有やイベントの実施、防災・防犯活動、コミュニティの運営といった側面で運営上の支障が生じやすくなってしまいます。
このようなことから、回覧板が「いらない」という声に対してただ廃止するのではなく、”ない”場合の影響も考えることが大切です。
ここでは、回覧板がない場合に想定されるリスクについて、以下4点を解説します。
①地域の重要情報が届かない
回覧板の役割のなかには、自治会行事やゴミ収集、防災・防犯活動などの生活に直結する地域情報の周知があります。
このような役割があることから、回覧板がなくなってしまうと、住民に必要な情報が行き届かなくなるかもしれません。地域の重要な情報を届けるために機能しているのが「回覧板」といえます。
②災害・緊急時の周知が遅れる
回覧板は住民同士が直接受け渡して回覧していく仕組みであるため、住民全体に回覧されるまでに多くの時間を要してしまう課題があります。
このような特性から、避難所情報や訓練日程などの緊急性の高い情報を周知させる際には適していません。場合によっては回覧板によって周知が遅れてしまう事態も想定されます。
③見守り機能が弱まる
回覧板は直接受け渡しが必要な仕組みであることから、住民間をつなぐコミュニケーションツールとして機能していました。
しかし、回覧板がなくなってしまうと、従来の方式で築かれていたコミュニティは構築しづらくなってしまいます。とくに、高齢者の一人暮らしが増えている地域では、日常的な見守りの機会が失われてしまいかねません。
④運営コストが上がる
回覧板は1つの回覧によって、地域内の住民全体に情報を届けられる仕組みです。
そのため、回覧板をなくしてしまうと、電話連絡や個別投函などの方法しか情報を共有できず、自治会や住民の直接的ば負担が増えてしまうかもしれません。とくに、人手不足の自治会では、回覧板に代わる効率的な手段を確立できなければ、役員の作業時間が増加します。
【結論】紙の回覧板をなくす前に、デジタル化で試験的運営を!
回覧板は廃止される動きが増えつつある一方で、総務省の掲げる「自治体DX」の推進を踏まえて、デジタル化によって運営を継続している自治体も存在します。スマートフォンやパソコンのアプリ・Webツールを活用して、回覧板に掲載する情報を一斉に配信する取組みです。
このような取組みによって、従来の紙の回覧板で抱えていた情報伝達の遅延や業務負担、情報漏えいのリスクなどの課題を解消できます。とくに、昨今では回覧板に特化したツールも提供されており、情報の一斉配信や開封・既読確認、リマインド機能などの便利な機能を利用することが可能です。
このような点から、紙の回覧板の廃止を検討しているのであれば、完全になくす前にデジタル化での試験的運営も検討してみてください。
回覧板のデジタル化でおすすめのサービス5選
回覧板のデジタル化サービスは、さまざまな種類のものが提供されています。サービスごとに、機能や料金、サポート体制が異なるため、自身の地域にあった物を選ばなければなりません。
このような点から、回覧板のデジタル化を進めるために、まずはサービスの種類や機能、サポート体制などを確認しておく必要があります。
ここでは、回覧板のデジタル化でおすすめのサービス5選を紹介します。
①ビヨンド通知

出典:ビヨンド通知
ビヨンド通知は、自治体・町内会や学校などでの情報を一斉に配信できるデジタル回覧板サービスです。
このサービスでは、重要なお知らせやイベント情報を一斉に通知できる配信機能があり、自治体・町内会のおたよりや地域のイベント案内など、回覧板運営における幅広い用途に対応しています。また、受信側はお知らせのピン止めや検索といった機能を活用でき、利便性が高い点で多くのユーザーから評価されています。
今なら、2027年3月31日まで基本料金が無料で利用できるキャンペーンが実施されており、試験的な運用にも活用することが可能です。
このような点を踏まえて、ビヨンド通知は「まずはデジタル化を試してみたい」という自治体・町内会におすすめのサービスといえるでしょう。
| サービス名 | ビヨンド通知 |
| プラン | ライトプラン(100人程度の登録) ベーシックプラン(1,000人程度の登録) |
| 料金(税込) | ライトプラン:月額500円 ベーシックプラン:月額3,000円 |
| おもな機能 | 配信側 ・お知らせ作成、配信 ・配信予約 ・テンプレート保存 ・開封・既読確認 ・重要フラグ 受信側 ・受信方法の選択 ・お知らせのピン止め ・お知らせ検索 |
| 運営元 | BPS株式会社 |
\営業連絡なし!お気軽に/
②デジタル回覧板

出典:デジタル回覧板
デジタル回覧板は、回覧板に掲載する配布物を写真で撮影するだけで簡単に住民へ配信できるデジタル回覧板サービスです。
このサービスでは、配布物を撮影して配信設定するだけで運用できるため、リアルタイムで住民たちに情報を配信できます。また、個人情報を取得しない設計になっており、住民側に面倒な手間をかけずに簡単に利用できる点も特徴です。
個人情報を必要としない設計であるため、デジタル回覧板はとくに個人情報の管理を気にしている住民が多い地域に適しています。
| サービス名 | デジタル回覧板 |
| プラン | 問い合わせ |
| 料金(税込) | 問い合わせ |
| おもな機能 | ・配信・配信権限の管理 ・電子ブック閲覧 ・アンケート ・緊急連絡先登録 ・避難場所登録(カスタマイズが可能) |
| 運営元 | 株式会社クレアンスメアード |
③いちのいち

出典:いちのいち
いちのいちは、SNSのような使い方で、回覧板運用が実現できる自治体・町内会向けの回覧板ツールです。
このサービスは一括での情報配信が可能な点と、SNSのような双方向コミュニケーションが実現できる点が特徴です。利用者数や閲覧数などを分析できる機能も備わっており、回覧板の運用を検証しながら進められます。
このような点から、いちのいちは地域全体とのつながりを深めたい自治体・町内会におすすめのサービスです。
| サービス名 | いちのいち |
| プラン | 自治体向けプラン 自治会・町内会向けプラン |
| 料金(税込) | 自治体向けプラン:問い合わせ 自治会・町内会向けプラン:月額22〜55円/世帯 |
| おもな機能 | ・役員チャット ・電子回覧板 ・アナリティクス ・会館予約 ・見守り機能 |
| 運営元 | 小田急電鉄株式会社 |
④LINE WORKS

出典:LINE WORKS
LINE WORKSは、導入したその日から回覧板運営が可能なLINEを活用したツールです。
このサービスでは、ユーザー数の多いLINEと操作感が似ているため、利用しやすく、住民側のハードルが低い点が特徴です。また、メッセージ送受信のほか、ファイル共有やタスク管理機能も備わっており、自治体・町内会の情報共有を一元管理できます。
このような特徴から、LINE WORKSは長期的な回覧板運用を計画している自治体・町内会におすすめです。
| サービス名 | LINE WORKS |
| プラン | フリー スタンダード アドバンスト |
| 料金(税込) | フリー:無料スタンダード:月額594円アドバンスト:月額1,056円 (年額プランもあり) |
| おもな機能 | ・トーク ・メール ・掲示板 ・カレンダー ・タスク |
| 運営元 | LINE WORKS株式会社 |
⑤らくらく連絡網+

出典:らくらく連絡網+
らくらく連絡網+は、出欠確認機能やアンケート機能などで地域内のコミュニケーションを簡単におこなえるツールです。
このサービスでは基本的な配信機能のほか、写真やPDFなどの資料を共有できるファイル共有機能が備わっています。また、無料プランでも基本的な連絡機能が利用できるため、小規模な自治体・町内会でも導入しやすい点が特徴です。
無料プランでもファイル共有機能を備えていることから、らくらく連絡網+はコストを抑えて充実した回覧板のデジタル化を進めたい小規模な自治会・町内会におすすめです。
| サービス名 | らくらく連絡網+ |
| プラン | 無料版 有料版 |
| 料金(税込) | 無料版 有料版:月額5,500円〜 |
| おもな機能 | ・団体作成・管理 ・グループ・メンバー管理 ・権限の設定・変更 ・連絡作成・送信 |
| 運営元 | 株式会社ユーフォリア |
回覧板のデジタル化が失敗しないための7つのポイント
回覧板の代替手段として多くのデジタルツールが存在しますが、自身の地域にあった手段を選ばないと、従来の回覧板よりも運営に支障を来たすおそれがあります。
このような点から、回覧板のデジタル化をスムーズに進めるためには、ここで紹介するポイントをおさえて自身の地域にあった方法で回覧板のデジタル化を進めていかなければなりません。
ここでは、回覧板の代替手段を選ぶ際のポイントについて、以下7点を解説します。
①情報の伝達性
電子回覧板やLINEグループなどは、即時に情報を共有できるため、とくに緊急時に有効です。また、開封・既読の確認機能があれば、誰が情報を確認したかを把握でき、未確認者へのフォローもおこなえます。
このような点から、サービスを選ぶ際は住民全員に迅速に情報を届けられる機能があるかどうかを確認しましょう。
②操作性
回覧板のデジタル化は、簡単に操作できることが導入の成功につながります。たとえば、わかりやすいボタン配置や、操作手順の少なさなどに注意しなければなりません。
このような点から、デジタルに不慣れな住民も利用しやすいインターフェースをもつツールを選びましょう。
③サポート体制
システムに関するトラブルが発生してしまった際に、自治体・町内会に問い合わせが集中してしまうおそれがあります。
このような際に、サポート体制が整っているサービスであれば、自治体・町内会の問い合わせを窓口が代わりに対応してくれます。
この点を踏まえて、サービスを選ぶ際はサポート体制が充実しているサービスを選びましょう。
④セキュリティ対策
回覧板では、住民の個人情報や地域情報を多く扱います。そのため、情報が漏えいしてしまった際には、多くの住民が被害に遭ってしまいかねません。
このようなことから、サービス選定時にはデータの暗号化やアクセス制御などの機能を確認することが大切です。個人情報保護法に準拠しているか、情報漏えい対策が講じられているかといった点もチェックしておきましょう。
⑤料金体系
回覧板の代替サービスのなかには、無料で利用できるツールもあれば、有料のサービスもあります。
そのため、初期費用や月額費用だけではなく、追加機能の費用やユーザー数による課金体系も確認しておくと良いでしょう。確認する際は1つのサービスだけでなく、検討している複数のサービスを比較するのがおすすめです。
⑥住民の合意形成
自治体・町内会で新たな施策に取り組む際には、住民たちの意見が欠かせません。とくに、デジタル化に関しては、その利用を煩わしく感じる方も少なくないためです。
このようなことから、回覧板のデジタル化にあたってはアンケートや説明会を通じて、住民の意見を反映させることが大切です。とくに、自治体・町内会側がデジタルツールの導入に不安をもつ住民が存在すれば、その住民の声を聞き、どのような点で懸念しているかを吸い上げることが必要です。
⑦柔軟性
デジタルツールに不慣れな住民のために紙の回覧板を併用するなどの補完手段を用意することも大切です。段階的にデジタル化を進めることで、住民全体の理解を深めながら移行でき、すべての住民が情報にアクセスできるようになります。
このような点から、導入時には柔軟な運用体制を整えることが成功の鍵といえるでしょう。
紙の回覧板がない地域の事例3選
自治会のなかには紙の回覧板を廃止した地域もあり、そのような地域では住民や自治会役員の負担が軽減された効果が見られています。
回覧板の廃止を検討している場合は、実際に廃止した地域の事例を参考に、地域の特徴を考慮した方法を検討することが大切です。また、成功事例だけではなく、課題となった点も把握しておくことで、自身の地域での導入に活かせます。
ここでは、紙の回覧板がない地域の事例3選を紹介します。
①武蔵野市
東京都武蔵野市では、回覧板を廃止して市の広報を個別配布にし、住民に対して直接的な情報提供へ切り替えました。また、市のホームページやSNSを活用した情報発信も強化されており、住民が必要な情報にアクセスしやすい環境が整備されています。
この取組みにより、回覧板の負担を軽減し、より迅速な情報共有が可能になっています。
このような点から、東京都武蔵野市の事例は情報伝達の効率化を図りたい自治体にとって参考になる取組みといえるでしょう。
参考:武蔵野市 市民活動推進課「武蔵野市のコミュニティ施策」
②茅野市
長野県茅野市の玉川小堂見区では、2025年4月から「デジタル回覧板」を本格導入しました。
このアプリを使用することで、住民はいつでもどこでも情報を確認できるようになり、自治会の役員の負担も軽減されています。また、過去の回覧内容を検索できる機能もあり、必要な情報をあとから確認することも可能です。
このような点から、長野県茅野市の事例はデジタル回覧板の導入を検討している自治会にとって有益な参考事例といえます。
③豊川市
愛知県豊川市では、町内会での情報伝達の迅速化を図るために電子回覧板「結ネット」を導入しました。
このアプリを利用することで、住民は必要な情報を一斉に受け取れ、情報の伝達が迅速化しています。また、災害時の安否確認機能も備わっており、緊急時の連絡手段としても活用されています。
上記の点を踏まえると、愛知県豊川市の事例は地域コミュニティの強化とデジタル化を同時に進めたい自治会にとって参考になる取組みといえるでしょう。
参考:豊川市「町内会電子回覧板「結ネット」の本格運用を開始しました」
【まとめ】従来の回覧板のストレスは一斉通知サービスの導入で解決しよう
本記事では、回覧板がない地域はあるのかについて、「いらない」といわれる理由やなかった際のリスク、デジタル化のおすすめサービスも交えて解説しました。
回覧板がない地域は実際に存在しており、武蔵野市や茅野市、豊川市などでは紙の回覧板を廃止してデジタル化を進めています。
ただ、回覧板をなくすことで情報伝達や災害時の周知、見守り機能が弱まるといったリスクも存在します。
このような点から、紙の回覧板をなくす前に、デジタル化で試験的に運営することがおすすめです。ビヨンド通知やデジタル回覧板、いちのいちといった一斉通知サービスを活用すれば、従来の回覧板が抱えていた課題を解消できます。
通知サービス「ビヨンド通知」では、2027年3月31日まで基本料金が無料で利用できるキャンペーンを実施しています。試験的な導入に活用できるため、この機会にぜひ、導入を検討してください。
\営業連絡なし!お気軽に/







